12. 木霊の楽園!北海道!樹木をみよう~(1)豊頃町のハルニレ

アイヌ文化


木霊・・・こだま。樹木に宿る精霊。木の精。精霊は山中を敏捷に自在に駆け回るとされる。木霊は外見はごく普通の樹木であるが、切り倒そうとすると祟られるか神通力に似た不思議な力を有するとされる(ウィキペディア)。

~(アイヌの人々は)かつて人間がとりまくすべてのものに、人間と同じような精神の働きを見、それをカムイと呼んで、人間とカムイの共存こそがこの世を豊かに暮らす道であると考えていた~(中川裕 千葉大学文学部教授「ゴールデンカムイ」アイヌ語監修者)

みなさん、こんにちは~。
ごきげんいかがですか~。
木彫り屋店長 まさまるです。

日々、春の気配が漂ってきてますね。
寒暖の差に気をつけて、外の空気を吸ってリフレッシュしましょう!

今回からシリーズで、時折、「木霊(こだま)の楽園!北海道!”樹木をみよう”」というタイトルをつけて、北海道の樹木を中心に、いろいろと観察していきたいと思っています。


木霊(こだま)は、木に宿る精霊のことです。

日本やアイヌの民話、または世界の民話などに登場します。人間を助けたり、罰を与えたり、幼少期の自分たちは(そのたびに)不思議な気持ちにさせられました。または、畏怖の念(子供の頃は、ちょっとした恐怖かな?)をもちました。


年齢を重ねるごとに、民話や昔話しを読まなくなり、また、いろいろなたくさんの情報を浴びて、そのような感情が薄らいでいきました。


しかし、新型コロナウィルスの流行で、今までとは違う時間ができて、少し戸惑ったりしましたが、時間のある時は近所を散歩してみました。


(樹木のことが)全然、わからない!


仕事柄、木については、一定の知識は、あったつもりでいたのですが、阿寒湖の森を探索すればするほど、まったくわかっていない!という事実に、打ちのめされました。


木霊を感じてみたい!(あくまで喩えで、怪しいスピリチュアルではないですよ(笑))


恵まれたことに、阿寒湖(北海道)には、たくさんの森があります(ラッキーです)。

(幼少期に抱いた)樹木に対する畏怖の念をもって、ゆっくり観察できたらいいなぁ~、と思い、一歩一歩楽しみながら、歩いていきたいです!



「樹木をみるっていっても、どれから、どこを、みればいいのかわからない~!」って方、たくさんいらっしゃると思います。

近所の木々、花でも、もちろん結構ですよ。

大事なのは、深呼吸して、ゆっくりリラックスして見ることですよ。
ついでに、空も見上げて。(その奥にある)宇宙を感じて。

自分の好きな言葉があります。その言葉は、アイヌ民族出身で初めて国会議員を務めた萱野茂(かやのしげる)さんの愛用していた言葉です。

カント オロワ ヤク サク ノ アランケプ シネプ カ イサム

(天から役目なしに降ろされた物はひとつもない)


道端に咲いている小さな草花から大木になる木樹まで、それぞれ役割があり、また人間や動物などあらゆるすべてのものに、さらに加工された道具などにも、その役目(役割)があるのですね。意味があるのですね。勇気づけられる言葉ですね。

では今回は、少し車でドライブしながら楽しみたいなぁって方におすすめです。有名な場所です。

北海道は、季節がこれから良くなっていきますから、屋外で散歩もかねてゆっくり過ごすのもいいですよね。”密”、もないですからね。


みなさんに、少しでも外に出ていただいて、自然の樹木や植物をみて、大空を見上げて、宇宙を感じて、散歩して、日頃の悩みやストレスを軽減していただければ

という思いで、このシリーズを書いていこうと考えています。

樹木愛』の心で、リラックスして気楽に読んでくださいね!

豊頃町の推定樹齢150年のハルニレ

豊頃町のハルニレ(2020.12月)

自分が訪れたのは、昨年の12月。
少し風が冷たかったけれど、快晴でした。まだ、雪もなくて最高でした。
人も人っ子一人いませんでした。貸しきり状態だぁ~。
十勝川の河川敷にあります。場所はすぐわかります。十勝では、有名ですからね。
もしわからなかったら、コンビニや道行く人や尋ねてみてください。地元では知らない人のほうが少ないですから。

豊頃町指定の文化財にもなっています。
樹齢150年って簡単にいってるけど(言ってるのは自分でした)、150年前って、明治維新ですよね、だいたい。
なんだかよくわからないけど、すごいなぁ~。
全国では、樹齢何千年ってのもあるらしいけど。

このハルニレをずっと撮影してきた方もいて、写真集も出ています。春夏秋冬のこのハルニレを写しています。機会がありましたら、手にとって、ご覧になってくださいね。

美しいの一言です。

私自身は、豊頃町には、まだ、冬に1回しか行ったことがないので、今度は夏の緑の時をねらって行ければいいなぁ~。
みなさんも、ぜひ、1度は行ってみてください。

晴れの日に、青空を見上げながら、この豊頃のハルニレを眺めて、樹木に語りかけてみては。開放感は、半端ないですよ~。

北海道にある巨樹・名木に興味がある方は、次の本に注目してみてください。

「2018 北海道の巨樹・名木150選ー 樹木医が巡る巨樹・名木の世界 ―」(著者 今田秀樹)というとても素晴らしい本が出版されています。力作です。わかりやすいです。
この本を参考にして、順番に巡るのもいいと思います。私も参考にしてます。

「(仕事で)ここに行ったら、ついでにこの巨樹を見れないかなぁ~」なんて、楽しみに考えたりしています。

ときには、森林に入るときもありますので、熊除けの鈴ウィンドブレーカーなどの上着をお忘れなく。

今回は、豊頃町のハルニレについて、簡単に紹介しました。
なにか外に出るきっかけになればいいですね。精神衛生上にもいいのではないでしょうか。

くれぐれも車の運転、注意してくださいね

最後にハルニレの写真を2枚。1枚目は3月初旬の阿寒湖畔のハルニレ。2枚目は阿寒湖から車で20分くらいの道の駅相生の8月のハルニレ写真を掲載します。まだ阿寒湖は雪に閉ざされ湖も凍っており寒さが伝わってくると思います。早朝の霧氷がきれいです。相生のハルニレは堂々として頼もしさを感じました。ちなみに道の駅相生は「クマヤキ」で有名です。

ハルニレ 阿寒湖畔(2022.3月初旬)
ハルニレ 道の駅相生(2022.8月)

では、次回は、「アイヌ文化とハルニレ」について、また、ざっくばらんに語りたいと思います。

それでは、みなさん、『樹木愛』の心をもって木々を眺めてみましょう!

ありがとうございました!ごきげんよう!

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