95.木彫りの熊(21)~國光作・味のある熊ちゃんたち~

阿寒湖滝口、春アイヌ文化
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みなさん、こんにちは~。
ごきげんいかがですか~。
木彫り屋店長 まさまるです。

季節は5月を過ぎ、阿寒湖畔は春めいてきました。まだ空気が冷たいですけどね。

ゴールデンウィークは、みなさま、いかがお過ごしになったのでしょうか?


新型コロコロはだいぶ落ち着いてきましたね。阿寒湖の賑わいは、ゴールデンウィークはコロコロ前には及ばないものの(6割くらいかな?)、お客様の表情がいささか明るくなってきたような、そんな印象をうけました。ホント何よりですね。


阿寒湖の自然は泰然と、牛の歩みのように力強く、邁進しています。

まずはスタートのミズバショウ!
毎年、ボッケ遊歩道入り口の横(エコミュージアムセンター裏)、静かに咲き誇っていました!では、その写真を。

ミズバショウ 阿寒湖 (2023.4.25)
ミズバショウ 阿寒湖 (2023.4.25)

ミズバショウ 阿寒湖 (2023.4.25)

ミズバショウが咲き始めたら「あぁ~、やっと春が来るんだなぁ~(まだ寒いけど)」と、自分などはホッと気持ちが和やかになりますね~。

それでは今回は、國光(くにみつ)作の木彫りの熊を少し紹介してみます。いつもと同じように写真が中心になります。

國光さんは札幌の大手の問屋さんのお抱え作家さんというイメージが強く、個人的には面識はありません。阿寒湖にいらっしゃるお客さんの中で、時々「俺、國光さん、知ってるよ。札幌の知り合いの知り合い!?」、「友人のお父さん?おじさん?に國光って木彫りやっている人、聞いたことあるよ・・・」、と。なかなかの有名人です。

木彫りの作品では、個性的なデザインで、見る人を引きつけます。また、定番の木彫りの熊やフクロウ以外でも、リスやヒツジやゴリラまで何でも彫ってしまう器用さとチャレンジ精神をもった作家さんです。

中でも一躍「國光」という名を有名にした作品は、「逆襲」です。

逆襲?ってどういうこと?

その木彫り作品が残っていればよかったのですけど、残念ながら國光作は完売してしまいました。次の写真は木彫りではないのですけど、國光デザインの、竹炭とポリレジンで型はめで作った「逆襲」です。

逆襲 竹炭とポリレジン 国光デザイン
逆襲 竹炭とポリレジン 国光デザイン

「逆襲」とは、鮭の反撃です!

一般的な木彫りの熊のイメージは、熊が四つん這いになって鮭をくわえている形ですよね。お客さんのお話を聞いていてもだいだいそのイメージです。

発想の転換ですよね~!すごい!おもしろい!

國光作木彫りの「逆襲」は、昔、写真を撮った記憶がありますので、発見できればまた紹介します(笑)

目次

國光(くにみつ)作 鮭喰い熊

今回は、熊にしぼって紹介しています。まずは、おなじみの形「鮭喰い熊」です。

国光作 鮭食い熊 横から シナノキ
国光作 鮭喰い熊 正面から

鮭に注目して見てくださいね。

国光作 鮭喰い熊 横から
国光作 鮭喰い熊 アップ

鮭の曲がり具合、すごくないですか!

エラやヒレの彫りの深さ、すごくないですか!
顔、可愛くないですか!(個人の好みですよね)

個性が際立ってますね。この感じ、すぐ國光作ってわかりますね。

國光作 立ち熊

二つ目は、立ち熊です。立ち熊はバランスや表現力、技術がないとなかなか彫れません。最近では、立ち熊はめっきり少なくなりました。それでは國光作立ち熊の写真です。

国光作 立ち熊(吠え)シナノキ
国光作 立ち熊(吠え)シナノキ

すべて1本の材料から彫り上げています。材料はシナノキです。今回とりあげる木彫りの熊はすべてシナノキです。鮭と格闘している臨場感、獲ったど~!の雄たけびですかね。

国光作 立ち熊 斜め上から
国光作 立ち熊 鮭の曲がり具合

捕まえられた鮭の尾っぽの曲がり方に注目して見てください。國光さんの得意技ですね。この鮭の尾っぽが曲がっているかいないかで躍動感が変化してくるのですね。

國光作 座り熊

立ち熊の次は、座り熊ですね。今回の座り熊は、何を熊ちゃんが訴えているのか?熊ちゃんが吠えています。アテレコしてみるとおもしろいですね。「おなかすいたよ~。ごはんまだ~」、「何を言うてんねん!」なんてね。もちろん彫りや表現も注目してみてください。

国光作 座り熊(吠え)
国光作 座り熊(吠え)

国光作 座り熊(吠え)横から
国光作 座り熊(吠え)アップ

座り熊は、熊の持つ柔軟性をいかに表現できるか!が大事だと思います。リラックスしているのか、追われて隠れているのか、親子や兄弟とじゃれあっているところの1コマなのか、その他。この熊は吠えていますけど、そんなには怖さを感じません。「お~そうかそうか。わかった、わかった」と思わず撫でたくなるような熊ちゃんです(あくまで個人的見解)。

では最後に自分の好きな熊の一つである國光作・変型熊ちゃんを紹介します。

國光作 変型熊

まずこの写真から。

国光作 変型熊 後ろから

なんだ!このフォルムは!なんだなんだ!

よく猫が好きな人が言うには、猫のこの後ろからの姿が、これまた可愛いんだなぁ~、と。思わず頭をカリカリと撫でたくなるそうです。

では、答えは。

国光作 変型熊 横から
国光作 変型熊 横から

国光作 足ぺろ熊 シナノキ
国光作 足ぺろ熊 アップ

国光作 足ぺろ熊 再アップ シナノキ

しつこいほど写真を載せてしまってすみません。答えは、足ぺろ熊でした!

自分はなんか好きなんだなぁ~この熊ちゃん。丸いフォルムだからかなぁ~?愛嬌ありますよね。皆さまはいかが感じましたでしょうか?

こんな感じで國光さんは、熊に限らず、とてもおもしろく、表情・表現豊かな作品を作ってきました。作家さんの特徴がすぐそれとわかる作品ばかりです。残念ながら引退されております。今回は木彫りの熊を紹介してきましたが、機会があればいろいろな動物の作品を紹介してみたいと思っております。

では、最後までお付き合いしてしていただきまして、本当にありがとうございました!お元気で!

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