みなさん、こんにちは~。
ごきげんいかがですか~。
木彫り屋店長 まさまるです。
9月も末ですね。阿寒湖では、ゆっくりと紅葉(黄葉)が始まっています。
今年の秋は、例年と比べて暖かい日が多い気がします。
紅葉(黄葉)、楽しみですね。ぜひ、阿寒湖へ!
先日、久しぶりに釧路に行きました。その途中で、車から気になった果実をつけた樹木を見つけました。
「なんだろう?」
それは、自分が思ってもみないものでした。では、その写真をどうぞ!
調べてみると、その樹木は、マユミでした。
へぇ~、こんな身近にあったんだぁ~。感動!(それから車を走らせていくと、あるある、マユミってこんなにあったのね)
マユミの詳細は、また後日書きたいと思っていますが、木彫りでは、マユミは、木彫りのアクセサリーによく使用していますので、おなじみです。
マユミって、この時期に、こんなかわいい果実を付けるんだぁ~、発見できて、最高!
話しは変わって、やはり先日、学生時代の友人が奥さんと一緒に訪ねて来てくれました。
20年ぶりくらいかな~。1度、卒業してから偶然、阿寒湖で会って以来。
友人は、ひとまわり大きくなっていましたけど、気さくで話しやすい人柄は、そのままで、終始ニコニコしてました。
自分はうれしかったですね~。年をとったせいか、涙が・・・。マスクでかくれたので・・・。
ありがとうね~!また元気でお会いしましょう!
アイヌの英雄物語 アイヌラックル
では、今回は、アイヌラックル(3)活躍と結婚です。続きを簡単にみていきたいと思います。
前回までは、少年期のアイヌラックルでした。
アイヌラックルは、人間の子供たちと一緒に、登山や冒険や遊び、弓矢やマキリ、イナウ作りなどをして、過ごしました。
アイヌラックルの育ての親(養育係)のイレシュ・サポ(太陽神の末娘)が言うには、16歳になったら大人の仲間入りになるのですけど、その時、その16歳を迎える者の腕や肝(きも)を試すことがおこなわれるそうです。
さらに養育者イレシュ・サポは、アイヌラックルに言います。
『人間社会の守り神となり、よい指導者になりなさい!』と。
自分は、アイヌラックルをイメージする時には、阿寒湖温泉の観光大使の漫画家・板垣恵介さんが、デザインしてくれたアイヌラックルを思い出します。板垣さんは、『グラップラー刃牙』シリーズの原作者です。
強そうですね。
今回の話しは、山本多助『アイヌラックル伝』を参考にしています。他の作者のアイヌラックルの物語もたくさんあります。
アイヌラックルは、名前が変わって、オキクルミと表現されている場合もあります。
アイヌラックルの物語は、英雄の話しもあれば、そうではない話しもあり、混乱してしまうのですが、一応、板垣さんデザインのアイヌラックルを想像していただければ、今回の物語では、英雄で、違和感なくいけると思います。
アイヌラックルが今回与えられた試練
アイヌラックルの婚約者は、身分の高い白鳥の姫(レタッ・チリ姫)です。
この物語では、この白鳥の姫(レタッ・チリ姫)が暗黒の魔王と魔女にさらわれてしまいます。
理由は、夫婦になる儀式を正式な場所でおこなわなかったからでした。正式な場所は、養育城でしたが、アイヌラックルと白鳥の姫は、出会ったばかりの外でおこなってしまい、災難が降りかかることになってしまいました。
美しく優雅な天女の舞を、白鳥姫は舞いました。
そして、(アイヌラックルの)妻になることを約束するという意味で、ワタンプス(ヘアバンド)をアイヌラックルに渡しました。
それを受け取ったアイヌラックルが、白鳥姫にそのヘアバンドを結んであげた時、結婚が成立するのですが、アイヌラックルが結んであげようとした瞬間、魔女にそのワタンプスを奪われ、その挙句、白鳥姫もさらわれ、それを防ごうとしたアイヌラックル自身も負傷してしまいます。目が見えなくなってしまいます。
ここで、アイヌの物語によく出てくる結婚の成立にまつわる話し。
今回のアイヌラックルの話しでは、ワタンプス(ヘアバンド)でのやりとりでしたが、よく出てくるのが、ご飯を交換して食べあってはじめて、結婚が成立する話しです。
できあがったご飯を男性が半分食べ、女性が残りを食べれば、結婚の成立です。このような流れの物語が多いですね。
実際のアイヌの人々の生活での結婚の成立のやり方は、どのようなものだったのでしょうか?
それぞれが丹精こめて彫り上げたマキリ(小刀)を、お互いに、相手に贈るなどの話しは、聞いたことがありますけど、詳しいことはわかりません。あと、刺繍(しりゅう)にまつわるものもあったような?
また調べてみたいと思います。宿題が増えていきますね。
ホントわからないことだらけですね!
話しをもどして、負傷したアイヌラックルは、いったん養育城に戻り、その出来事を見通していた育ての母・イレシュ・サポの言われたように穢れを払いました。
それからイレシュ・サポの薬を飲み、実際の母のチキサニ姫(ハルニレ姫)が残した炭火のぬくもりを感じながら休息しました。
(アイヌラックルの)気持ちは、すぐにでも白鳥姫を救い出しに駆けつけたい気持ちでしたが、ぐっとこらえて、イレシュ・サポのゴーサイン!が出るまで休みました。
これから後の展開は、復活したアイヌラックルが、魔王や魔女をやっつけて、白鳥姫を助け出す話しになっていきます。
ここで、アイヌラックルの実際の母・チキサニ姫のハルニレ林の秋の写真です!
以上で、簡単ですが、アイヌラックルについて、山本多助著『アイヌラックル伝』を参考にして、書いてきました。
「日本昔話し」同様にアイヌの物語もたくさんあります。想像力を豊かにして読むとおもしろいですね。
「こんなのありえねぇ~!」と思える描写は数多くありますが、そこを楽しむといいですよー。
このアイヌラックル伝を読んでいたら、ギリシャ神話のペルセウスを少し思い出しました。
設定はもちろん違うのですけどね。ペルセウスは、父が神で、母が人間ですからね(アイヌラックルは、父が雷の神、母がハルニレの女神(チキサニ姫)。
でも、アイヌラックルもペルセウスも人間として、人間のために生きる選択をしたような?そんな気がしますね。
あと思ったのが、数字についてです。
これもまた宿題になりそうですが、アイヌの物語の中で、数字がでてくる時は、「6」が多いのです。
少し調べてみたら、こういう意味のことがわかりました。
・「6」は、アイヌ文化では、聖数。
・「6」は、具体的な「6」という数字を表わすのではなく、「たくさん」、「数多い」という意味。
しかし、何で「6」なのか?それがまだわかりません。
まだまだわからなことが、山ほどありますが、少しずつでも進んでいけたら、と思っております。
それでは、今回はこれでおしまいです。
最後までお付き合いしていただきまして、本当にありがとうございました!
お体に気をつけてお元気で!
・アイヌの英雄物語 アイヌラックル(1) 父と母
・アイヌの英雄物語 アイヌラックル(2) 少年期
・アイヌ文化とハルニレ
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