34. 木霊の楽園!北海道!樹木をみよう~(9)イヌエンジュ(その2)芽吹き

青空の中の芽吹いたばかりのイヌエンジュ北海道自然
DSC_0257

木霊・・・こだま。樹木に宿る精霊。木の精。精霊は山中を敏捷に自在に駆け回るとされる。木霊は外見はごく普通の樹木であるが、切り倒そうとすると祟られるか神通力に似た不思議な力を有するとされる(ウィキペディァ)。

~いずれにせよ、カムイとは動物や植物や火や水のことだと言ってしまうと、「自然」と訳してもよさそうな気もしますが、先ほど言ったように、家や舟、臼や杵、鍋や小刀といった人工物もまたカムイであり、人間のまわりにあって、人間が生きるために何らかの関わりを持っているすべてのものを指しますので、「自然」ではやはりぴったりきません。むしろ「環境」と言ってしまったほうがよさそうです。~(中川裕 千葉大学文学部教授「ゴールデンカムイ」アイヌ語監修者)

みなさん、こんにちは~。
ごきげんいかがですか~。
木彫り屋店長 まさまるです。


6月に入っての第2週目は、天気の良い日が続いていますね。暖かいし。
先週は、寒くてストーブをつけたりしていましたが、今週になってストーブは、片付けました。

先週の寒かった時、近くの牧場では、牛さんたちがのんびりしてました。それを眺めながら、現在、緊急事態宣言中で、きりきりしている精神と胃を休めなくちゃなぁ~、なんて思いました。

日々、たのしく。これまた修行。』ですね。

牧場でのんびりする牛たち
牧場でくつろぐ牛さんたち。気持ちがやわらぎますね。

それでは、今回は、イヌエンジュ(2)芽吹きです。

木霊の楽園!北海道!樹木をみようシリーズ~(4)イヌエンジュ阿寒湖編」と「アイヌ文化とエンジュ(イヌエンジュ)」で、これまでイヌエンジュは2度出ています。

今回は、細かい説明というより、主に、イヌエンジュの芽吹きの写真を載せていきたいと思っています。

イヌエンジュの芽吹きは、よく”幻想的”だと書かれていますが、本当にその通りですね!


では、みなさん、『樹木愛』の心で、よろしくお願いします。

また、お時間がございましたら、少しでも外に出て、自然の植物に触れ合って、大空を見上げて、散歩して、日々のストレスを軽減してくださいね。暑くなってきてますので、帽子、日傘などを忘れずに。



イヌエンジュの芽吹き


イヌエンジュの芽吹きは、樹木の中では遅いほうで、道東地方では、5月末~6月前半くらいからです。

他に芽吹きが遅い近所の樹木では、ヤチダモミズナラオニグルミなどがあげられま
す。

こちらでは、ちょうどライラック(ムラサキハシドイ・リラ)の花が咲き始める頃あたりから、それぞれ芽吹いたり、芽吹いた葉っぱが少し大きくなったりしています。

それではイヌエンジュの芽吹きの写真です。

イヌエンジュの芽吹き1
イヌエンジュの芽吹き。銀白色。

植物図鑑などで、イヌエンジュの芽吹きについて、よく”幻想的”と表現されていますが、ホント不思議な感覚にとらわれますね。

遠くから見ると、枝先に白い綿?白い花?がついているのか、と思ってしまいます。

6月に入ると、緑がだんだんと多くなってくるので、意外とこのイヌエンジュの芽吹きは、目立つのではないでしょうか?

イヌエンジュの芽吹き阿寒湖1
イヌエンジュの芽吹き。阿寒湖畔。
イヌエンジュの芽吹き2
国道沿いのイヌエンジュ
イヌエンジュ芽吹き3
陽光をたっぷり浴びるイヌエンジュ
阿寒湖ボッケ遊歩道入り口のイヌエンジュ1
阿寒湖ボッケ遊歩道入り口のイヌエンジュ(手前左)
青空の中のイヌエンジュ芽吹き
青空に映えるイヌエンジュの芽吹き

以上、今回は、6月初旬のイヌエンジュの芽吹きの写真を簡単に紹介してみました。

さて、前回、イヌエンジュは、何で安産のお守りなのか?という宿題がありました。

『木の名の由来』(深津 正・小林義雄 著、東書選書)という書物にその答えが載っていました。少し長くなりますが、引用してみます。

・・・またエンジュをコヤスノキと称して、昔から安産のお守りとした。これは、わが国最初の史論書『愚管抄』(慈円著、1230年)に載っているような故事によるものといわれている。 
 
神功皇后(中略)応神天皇をはらみ給ひて、仲哀の御時の神の御教によりて、仲哀うせ給ひて後、しばしな生れ給ひそとて、女の御身にて、男のすがたをつくりて、新羅、高麗、百済の三国をば打とり給て後、筑紫にかへりて、うみの宮の槐(えんじゅ)にとりすがりて、応神天皇をばうみ奉り給ひける」

神功皇后が、エンジュの木にとりすがって、無事に応神天皇を生んだという「うみの宮」は、現在の福岡県糟屋郡宇美町にある宇弥神社にあたるといわれ、同宮ではエンジュを神木として植え、今も安産を祈願する女性の参詣があとを絶たないという。・・・・


エンジュが、「安産のお守り」といわれるのは、本当に歴史があるのですね。

神功皇后は、日本の第14代天皇・仲哀天皇の皇后です。一応、生年月日は、169年~269年となっています。その実在は、はっきりしていないみたいです。
1850年くらい前の話なのですね。

奥が深けぇ~!
樹木たち(植物たち)は、私たちの先輩なのだから、こういった話しはたくさんあるのかもしれませんね!


以上で、簡単ですが、今回はおしまいです。

また、エンジュに関しては、いろいろありますので、その都度、書いていきたいと思っています。

最後まで、お付き合いしていただきまして、本当にありがとうございました!

お元気で!

・アイヌ語で読み解く「ゴールデンカムイ」(中川裕著 集英社新書)
木霊の楽園!北海道!樹木をみよう~(4)イヌエンジュ 阿寒湖編
木霊の楽園!北海道!樹木をみよう~(12)イヌエンジュ(その3)お花
木霊の楽園!北海道!樹木をみよう~(18)イヌエンジュ(その4)四季
アイヌ文化とエンジュ(イヌエンジュ)
木彫りのフクロウの見方 3 エンジュ材のフクロウ
「”木彫りの熊”好き」の方には読んでほしい~価格の違いがわかる!「木彫りの熊」の見方 ・基本編5 エンジュ材・埋もれ木(神代木)の熊

コメント

タイトルとURLをコピーしました