52. 木彫りの熊(13)~シナノキ(白木) この優しい感じがいいんだなぁ~!

アイヌ文化
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みなさん、こんにちは~。
ごきげんいかがですか~。
木彫り屋店長 まさまるです。



10月に入り、阿寒湖温泉は、少しずつですけど、お客様が戻りはじめてきています。
ありがたいことです
修学旅行の学生さんの活気に満ちた話し声、笑い声などを聞くとうれしくなります。
まだ、旅行の年齢層は、若い方が多いですね。良い事です。
木彫り屋としては、シニア層にも早くたくさんいらっしゃってほしいですね。


阿寒湖では、紅葉・黄葉のいい時期になっています。
近くのナナカマドがきれいに紅葉しています。

ナナカマドは、四季を通じて、いろいろな表情を見せてくれるので、うつろいゆく季節の進行を感じることができますね。

ナナカマドが、街路樹として人気なのが、なんとなくわかりますね。

それでは、そのナナカマドです。

ナナカマド秋の紅葉(阿寒湖、2021年10月)


それでは今回は、シナノキの「木彫りの熊」について、7つの作品を、写真を中心に紹介していきます。

着色していないシナノキの熊になります。

「木彫りの熊」の見方について、少し詳しく知りたいなぁ~という方は、次の私の以前のブログ記事をお読みくださいね。

それを読むと、「木彫りの熊」の彫りの見方などが40%くらいわかります(あくまで個人的見解)。気楽に読んでくださいね。

「”木彫りの熊”好き」の方には読んでほしい~価格の違いがわかる!「木彫りの熊」の見方 基本編1~10


こんな「木彫りの熊」もあるんだなぁ~、へぇ~って感じでリラックスしながら見てくださいね~。

それでは、『木彫り愛』の心で、よろしくお願いします!

目次

〔1〕鮭とり熊

保作 鮭とり熊1
保作 鮭とり熊2

なかなか豪快に鮭を捕っていますね。

捕ったど~!(喜泣)

表現力がある熊ですね。動きが感じられますよね~。

保さん(故人)は、いい熊作ってきましたね。熊の肩や鮭の向き、いいですね~!

この作品は、台座にシナノキの外皮を残して、木彫りらしさ!を一層強調しています。

カット彫り(面彫り)。うすく透明塗料を塗っています。

〔2〕表情熊 微笑み

保作 表情熊 微笑み
保作 表情熊 微笑み2

シナノキで、塗料は何もぬっていません。

てへっ(ニコニコ笑)」って感じですかね。愛嬌のある熊です。

表情熊の場合は、観察する人によって感じ方が違います。それがまたいいんです!

〔3〕立ち熊 〔4〕座り熊

これも保作です。

保作 立ち熊 おねだり?
保作 座り熊 何かを見ているのですか?それとも狙っているのですか?おねだりですか?

これらの作品もシナノキで、塗料は、一切塗っていません。

塗料をぬる良し悪しは、なかなか難しいですね。

塗料を塗らないことのメリットは、木材(材料)そのものの色やその色の変化、香り、手触りなどを楽しめることです。

塗らないことのデメリットは、割れ、汚れ、虫による侵食などですね。まぁ虫に関してはそんなに心配はいらないと思いますけどね。


その作品によって、作家さんの感性で(仕上げ方は)決められることも多くあります。

焼き仕上げでは、透明塗料などの塗料を一切ぬらないと、とても地味な作品になることが多いです。まぁ、これも人によって感じ方が違いますので、100%どちらが正しいというようなことはありません

シナノキの場合は、何かしらの塗料をぬることが多いかもしれません。

〔5〕鮭ひねり熊

保作 鮭ひねり熊
保作 鮭ひねり熊2

シナノキのカット彫り(面彫り)のひねり鮭の熊です。塗料は、塗っていません。この熊は、ひねり鮭がポイントになります。

鮭喰い熊で、四つん這いの形の場合は、その鮭を見るといいですよ~!と以前書きましたが、鮭のひねり、跳ね、えら、ひれなどの彫りを注目して観察してみてくださいね。本当に作者によって違いますから。価格も違ってきますから。

〔6〕鮭持ち吠え熊

それでは、風雲作の熊を見てみましょう!

風雲作 鮭持ち吠え熊1
風雲作 鮭持ち吠え熊2

シナノキで、透明塗料をぬっています。この作品の珍しいところは、熊の毛並みを彫っているところです(細い丸刃)。

白木で毛彫りしている作品は、意外と少ないです。

エンジュやイチイなどを使用した熊の作品でも、毛彫り作品は少ないですね。それ以上にシナノキの白木の毛彫り作品は、少ないと思います。

風雲作の鮭持ち吠え熊は、迫力がありますね。まさに鮭と格闘中です。”動き”がありますよね!

〔7〕かわいい鮭喰い熊

光幸作 鮭喰い熊1
光幸作 鮭喰い熊2

シナノキ。透明塗料をぬっています。“木目を生かすつるつる仕上げ”ですね。

白木の場合は、「カット彫り」と「つるつる仕上げ」が多いと思います。

かわいい熊ちゃんですね。鮭を捕って落ち着いた感じでしょうか?

でも意外に彫りはいいですよ!鮭のエラやヒレがちゃんと浮き彫りになっていますね!


今回は、シナノキの白木の熊を少し見てきました。

数ある熊でも、シナノキの白木の熊は、少ないかもしれません。

センノキの白木作品は、たくさんあると思います(センノキは、色を塗るほうが少ないかも)。


ぜひ、シナノキの白木作品がありましたら、手にとって、手触りや香りを楽しんでくださいね!

それでは、今回はこれでおしまいです。また、これからもいろいろな作品を紹介していきたいと思っています。

最後までお付き合いしていただきまして、本当にありがとうございました!

お元気で!



「”木彫りの熊”好き」の方には読んでほしい~価格の違いがわかる!「木彫りの熊」の見方
基本編1 鮭をくわえた四つん這いの熊(シナノキ)
基本編2 後ろ側の彫り方(肩やおしり)
基本編3 塗装など仕上げ方について(シナノキ)
基本編4 彫り方いろいろ
基本編5 エンジュ材・埋もれ木(神代木)の熊
基本編6 イチイ材・センノキ・クルミの熊
基本編7 覚えておきたい熊の形10種類 前半(1~5)
基本編8 覚えておきたい熊の形10種類 後半(6~10)形が複雑に
基本編9 表情熊について
基本編10 形のユニークな熊
木彫りの熊(11)~シケカムイ(鮭を背負い熊・荷物を背負った熊)何だ!何だ!この形は!?
木彫りの熊(12)~フキと木彫りの熊 怪しいフキと愉快な仲間たち
木彫りの熊(14)~イチイ(オンコ)①逸品!阿野洋二郎さんの作品
木彫りの熊(15)~イチイ(オンコ)②吠え熊
木彫りの熊(16)~もっこ背負い熊 いい仕事してはりますなぁ~!

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